民間版・
公正取引委員会を、
市民が、つくる。
あらゆる商品・サービス・取引の実名と適正価格を網羅し、 常時リサーチ・検証し、消費者が検索できる形で公開する。 多層中抜きを暴き、価格を是正する社会インフラ —— 世界に存在しないこのカテゴリを、日本から立ち上げる。
価格の不透明性は、
日本最大の社会コスト。
日本人は、自分が何にいくら払っているのか、ほとんど知らずに生きている。 葬儀の棺の原価、結婚式のドレスの仕入値、建設下請の中抜き、人材派遣のマージン、保険の損害率 —— いずれも消費者の意思決定に決定的な情報なのに、業界は「セットプラン」と「相見積り禁止」と「即決圧」によって透明化を阻んできた。
この構造が、年間¥27兆規模の中抜きを許している。
公正取引委員会は、独占禁止法違反の事後対応に特化した行政機関だ。 事業者間の取引を扱い、消費者の日常価格には踏み込めない。 消費者庁は啓発が中心で、リアルタイムの価格監視機能を持たない。 報道機関は単発記事を出すが、データベース化と継続検証はしない。
——「価格を、市民の側から監視する常設機関」が、日本に存在しない。
中抜き図鑑は、その空白を埋める。 全業界・全商取引・実名・継続検証・検索可能。 消費者は「これは買って良いか」を3秒で判断でき、業界は「説明できる価格」を強いられる。 結果として価格は是正され、産業は健全化し、可処分所得は増える。
これは、メディアではない。社会インフラである。
あらゆる「払う」行為を、
データに変える。
業界軸
消費者が金を払うすべての業界。ライフイベント・住居・労働・医療・金融・保険・通信・小売・飲食・教育・交通・エンタメ・建設・冠婚葬祭・公共調達。 初期128業界 → 完成形は約1,200細分カテゴリ。
企業軸
上場企業全社(約4,000社)+主要非上場(約20,000社)+業界別主要事業者。 各社プロファイルに業界中央値との比較・利益率・公開価格表・本人申告枠・反論枠を実装。
取引軸
単一企業ではなく、取引の連鎖を可視化。 建設業の元請→4次下請、人材派遣の派遣元→派遣先、商社の中間流通、PFアプリの開発者→Apple→ユーザー。 中抜きは点ではなく線で起きている。
既存サービスとの違い
| サービス | 扱う情報 | 深さ | 継続検証 | 中抜き構造 | 立ち位置 |
|---|---|---|---|---|---|
| 食べログ | 店の評価 | 浅 | ○ | × | 店舗レビュー |
| 価格.com | EC価格 | 浅 | ○ | × | EC比較 |
| Glassdoor | 給与・口コミ | 中 | ○ | × | 労働市場 |
| 公正取引委員会 | 違反処分 | 深 | △ | △ | 事後規制 |
| ProPublica(米) | 調査報道 | 深 | △ | △ | 単発記事 |
| 中抜き図鑑 | 価格・原価・中抜き | 深 × 全業界 | ◎ | ◎ | 既存カテゴリ無し |
実名公開を、
合法に運用する設計。
実名・価格データの公開は、名誉毀損(刑法230条)・営業誹謗(不正競争防止法2条1項21号)・信用毀損(刑法233条)のリスクを伴う。 これを真実性の抗弁・公益性・意見論評の法理・反論機会の組み合わせで防御する。
1. 公開情報のみを使う
有価証券報告書、IR、公式価格表、行政処分歴、判例、政府統計、CCUS等の公的データに限定。内部告発は2名以上の独立検証 + 出典文書がそろった場合のみ採用。
2. 「推定」と「事実」を分ける
試算は「推定値」「業界中央値からの試算」と必ず明記し、計算式・前提・出典をすべて可視化。意見・論評の法理の射程に入れる。
3. 公益目的を明示する
サイトの目的を「消費者保護・価格透明性」と運営規約に明記。営利でも公益目的が立証できれば、真実性の抗弁(刑法230条の2)が成立する判例多数。
4. 反論機会を制度化する
全企業プロファイルに「反論枠(Right of Reply)」を実装。海外の消費者団体・調査報道機関で標準。訴訟リスクを大幅に下げる。
5. 24時間訂正窓口
ファクトエラーの申し立てに24時間以内に一次回答。検証後、誤りなら即時訂正・履歴保存。食べログ判例(2022)でも、迅速対応は重要な免責要素とされた。
6. 上場優先・段階的に拡大
初期は上場企業のみ実名扱い(IR開示で公知の事実)。中小・非上場の実名扱いは Phase 4以降、本人申告枠の合意ベースで段階的に。
7. 編集権の独立を制度化
営利会社が運営しても、編集評議会(学者・元記者・弁護士で構成)に編集権を委譲。スポンサー記事・送客先からの介入を遮断する仕組みを公開。
8. 顧問弁護士パイプライン
公益型訴訟に強い法律事務所と顧問契約。全社単位の実名扱い記事は公開前法的レビュー必須。訴状到達48時間以内に体制召集できる SLA。
判例・先例で支えられている
- → 食べログ訴訟(東京地裁2022):評価アルゴリズムの事業者側変更について一部敗訴、ただしレビュー公開そのものは合法と再確認。
- → OpenWork / 旧Vorkers:従業員口コミの大量公開で訴訟リスク管理に成功、上場(2023)。
- → 米Glassdoor:Section 230 + 真実性の抗弁で大半の名誉毀損訴訟を退けた20年超の実績。
- → 日経新聞・東洋経済の業界記事:個社の利益率・粗利率を有報ベースで論じる慣行はすでに確立。
「正しい情報」を、
機械と人で常時担保する。
4層の検証フロー
- L1自動収集レイヤー
EDINETから上場企業全社の有報・四半期、政府オープンデータ、CCUS、公取委処分公告、官報、各社IRサイトを毎日クロール。財務指標・粗利率・セグメント別売上を自動構造化。 - L2AI査読レイヤー
LLMが過去データとの矛盾、出典の整合性、計算ミスを検出。業界中央値からの逸脱が3σを超える場合は人手レビューに自動エスカレーション。 - L3専門家レビュー網
業界別の専門家(会計士・弁護士・元社員・ジャーナリスト)100名以上のレビュアー網。重要案件は2名以上の独立レビュー必須。 - L4クラウド検証
ユーザー・元従業員・現役業界人からの投稿を匿名で受付。2名以上の独立投稿+出典文書でしか公開しない。内部告発者保護(公益通報者保護法準拠)を明文化。
データ品質グレード
すべてのデータポイントに信頼度ランクを付与し、表示する。
公開IR・公式価格表・行政処分等、一次出典で確認可能。
業界中央値・回帰モデル・複数情報源からの推定。計算式公開。
2名以上の独立投稿で裏付け済。出典は秘匿、要旨を開示。
単一情報源のみ。サイト上には表示しない。
全データポイントにWikipedia型の編集履歴。誰がいつ何を変更したか永久保存。
段階的に深く潜る。
業界中央値レイヤー
M0-3 / 訴訟リスク 極小128業界の中央値マージン・原価率を公開。実名は出さず「業界として」を扱う。現在のプロトタイプ範囲。
上場企業IRレイヤー
M3-9 / 訴訟リスク 小EDINET経由で上場全社(約4,000社)の有報を構造化。セグメント別粗利率、業界中央値との比較、利益率推移を実名で公開。すべて公知の事実のため訴訟リスクは限定的。
プラットフォーム手数料の網羅
M6-12 / 訴訟リスク 小Apple・Google・Uber・Booking・Airbnb・楽天・Amazon・メルカリ・出前館・YouTube等、公式規約から手数料率を抽出・横断比較。時系列で値上げ履歴を追跡。
業界別マップ × 本人申告
M9-18 / 訴訟リスク 中建設・葬儀・人材・結婚・不動産で業界マップを構築。業者側に「価格を自己開示」する申告枠を提供。「透明な業者だけ得をする」逆ブランドが成立。
内部告発・元従業員データ
M18-30 / 訴訟リスク 高(管理可)匿名投稿の本格運用。Glassdoor型のクラウド検証エンジン。2名以上の独立投稿+出典文書を必須化、編集評議会の事前承認制で訴訟リスクを管理。
公的データ連携 × AIリアルタイム監視
M30-60 / 訴訟リスク 中国交省CCUS、公取委処分DB、消費者庁、金融庁、地方自治体の落札情報、東証適時開示と連携。AIが「価格の異常値・新たな中抜きスキーム」をリアルタイム検出。
元請¥1億の工事、
最終労働者には
¥4,000万しか届かない。
建設業の多層下請構造は、日本の中抜きの最深部。 元請から1次・2次・3次・4次……と階層が下がるたびに10-20%が抜かれ、 最終的に現場で働く技能者の賃金は、元請受注額の40-50%程度に圧縮される。 しかも、この構造を消費者(発注者)も労働者も把握できない。
⚠ 国交省『下請取引等実態調査』、専門工事業の実態調査ベースの推計。階層数・中抜き率は工事種別・地域で大きく変動。
なぜ可視化されてこなかったか
- × 下請契約は二者間の私的契約 → 発注者は2次以下を見られない
- × 元請は階層数を意図的に隠す(管理責任を回避)
- × 技能者個人にとって「いくら抜かれているか」を確認する術がない
- × 国交省の調査は集計値止まり、企業実名・個別工事は出ない
- × ジャーナリストの単発報道はあるが、データベース化されていない
重層下請け可視化マップ
- ✔ 元請企業ごとに「平均下請け階層数」「最終労働者取り分推定」を表示
- ✔ 公共工事の落札情報・積算情報(公開)から構造を逆算
- ✔ CCUS(建設キャリアアップシステム)160万人技能者と将来連携
- ✔ 技能者・元従業員からの匿名投稿を2名検証で採用
- ✔ 公取委・国交省の処分歴を企業プロファイルに紐付け
営利と公益を、
同時に成立させる。
運営会社
株式会社中抜き図鑑(仮)。事業運営、技術開発、営業、マネタイズを担う。IPOまたはエグジット可能な法人格。
編集評議会
経済学者・元記者・弁護士・消費者団体代表 計7名。編集方針・公開可否・訂正判断の最終権限を持つ。年次で透明性レポートを公表。
不服申立委員会
外部の弁護士・元裁判官で構成。企業からの訂正要求・公開差止請求を独立に審理し、結果と理由を公開する。
ビジョンを、
動く形に落とす30日。
- · データモデルv1(企業/業界/取引/価格点/出典/編集履歴)
- · EDINET API 連携プロトタイプ
- · 顧問弁護士候補 3名アプローチ
- · 編集評議会候補リスト 20名
- · 有報→構造化パイプライン MVP
- · 4,000社の粗利率自動算出
- · 業界中央値マップとの突合
- · 反論枠UIプロトタイプ
- · 公共工事 落札・積算データ収集
- · 重層下請けシミュレータ
- · 国交省CCUS連携の可能性
- · 元従業員ヒアリング 5名
- · 上場企業IRレイヤー β公開(100社)
- · プレスリリース「民間版・公正取引委員会、立ち上げ」
- · 消費者団体・経済記者向けブリーフィング
- · 編集評議会 第1回会合
消費者の可処分所得を取り戻すこと。
中抜き図鑑が成功すれば、業界は「説明できる価格」を強いられ、市場全体の透明性が上がり、消費者は同じ生活に対し年間数十万円の節約が可能になる。 これは社会インフラとしての成功指標であり、同時に¥150B事業としての成立条件でもある。